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なかよくけんかしなっ♪

今日、私が学んだ人生でとっても大切な事。

今日はとても大切な学びをしました。
そして、とても悔しい思いをした。

この悔しさは、一等の宝くじを買っておきながら、はずれだと思って捨て去った後に、
やっぱり当たりだったと気づいた時の悔しさと似ています。

だけど、その悔しさにもちゃんとおりあいがつくというお話。

今日の午後、私は大量の発泡スチロールを小さく割っておりました。
30分近くかけ、汗ばみながらもくもくと体を動かしました。

なぜそんな事をしていたかと言うと、洗濯機を新調する事となり、
((①「気に入ったものを少しでも安く買う」為、
思いつく限りのインターネット上で比較し、電気屋やリサイクル屋にも出向き、
その種類の多さに精神的ダメージを受けながら、
メーカーに電話までしてそれぞれの違いを説明してもらった所で嫌になり、
ようやく完璧に混乱して泣きべそをかき、最後の力を振り絞って ))

「銀イオンの力でカビが生えにくい」という一点に懸けて決心した一台が、
なんと欠品という…で、
(※①に戻る)結局「みんなと同じが安心」という横並び精神で、
日本で3,4番目に多く買われている機種におち着いた為です。
その中でも、一番安価、送料無料で売っているものを探して買ったのですが、
到着した際の梱包材を業者に引取ってもらえず、
捨てるためだけの大量の発泡スチロールが家に残された為、
こうしてもくもくと作業する運びとなりました。

私はもともと「捨てるために作る」とか「乾かすために濡らす」とか
「ハンガーにかける為にハンガーから外す」とかの行為がもったいなく思える性格で、
トイレットペーパーやちり紙の事を本当に気の毒に思う傾向があるのですが、
お気づきのように「洗濯」というのはその最たるもので、行程の中にいくつもそれが含まれる為に、
とにかく家事の中でも、もっとも私と相性の合わないものです。
その嫌いな事をする為の機械選びとあっては、憂鬱さに拍車がかかるのも、
ご理解いただけるでしょう。

ところが、買ってみて驚いた事に、
最新の洗濯機は、あんな事やこんな事までしてくれるのであって、
とても頭が良いのです。
じゃあ、こんな事はしてもらえるのか?と様子を伺ってみたところ、
それは無理だと断られたりする内容もあって、
「あぁ、なるほどおそらくは高い機械になればなるほど、もっと色々な頼み事を聞いてくれるに違いない、
痒いところにまで手が届くような夢のような商品があるのだ」と想像していたわけです。
ちょっと見かけて、30万40万した洗濯機が、
たかだか服洗いになぜそこまでするのか皆目見当もつかなかったのですが、
ここへ来てようやく少し想像できるに至りました。

きっと世の中には、洗濯粉が切れたら買いに出かけてくれる洗濯機だって存在するのです。
ついでにお夕飯の買い出しもして帰ってきてくれるのかもしれません。

さて、普通に使うには充分すぎる、洗濯嫌いの私ですらちょっと楽しい機能を搭載した洗濯機が、
壊れないで私の元へ届くよう同胞されてきた大量の発砲スチロール。
私がこれを汗ばみながらもくもくと割っていたのは、
有料のゴミ袋に少しでも多く詰め込む為であって、
何を隠そうこのゴミ袋だって非常に気の毒な存在なわけです。
節約と「捨てられる為に作られた」気の毒なゴミ袋を思って、
私は自分の時間と体力と体内の水分とミネラル類を総消費してがんばったのですが、
その見返りが、

なんと、ツキユビでした。

しかも割っている最中に気づいてしまったのですが、よくよく計算してみると、
この途方もない発泡スチロール割りで私が節約できたのは、気の毒なゴミ袋一枚分、20円弱。
普通に出せば3枚使うところだったのを、小さく割ったおかげで2枚で済ませる事ができたのです!バンザイ!

しかし、考えてみてください。

30分の労働は時給換算するといくらでしょうか。国の定めるところによる最低時給が約630円ほどですから、私は、20円弱を節約する為に315円近い労働をした事になり、本末転倒はそれに留まらず、そもそもが2週間近く時間をかけ、思い悩み、精神的なダメージまで受けて洗濯機選びをした膨大な時間。その代価まで考えると… 。

これが楽しい時間だったらまだいいのです、全ては帳消しになり、喜びの経験としてお金には代えがたいものとなりますから。
しかし、私は楽しめなかった。
嫌いで仕方ない洗濯をする為の機械選び、しかも買いたくないから買わないでは済まされない類いの機械であって、
自分で自分を追いつめて非常に過酷な時間を過ごす事となってしまったのです。

その結果、エコでも節約でもなんでもない事になり、気の毒なもの達も根本的に救えなかった。

だから、やはり買い物をする時は、直感やご縁を軸に「欲しい」と思うもの、
理屈抜き、条件抜きに「欲しい」と思うものを買うに限ると思ったのです。

この事は本当に、今後絶対忘れてはいけない。

感情や、心の動き、時間の大切さ、愛着、納得して使う心地よさ、お金には替えられないもの等、全部ひっくるめた価値を考えた場合、高いもへったくれもないという真理が、痛いほど我が身に沁みました。
結局、つきあいを長い目で考えたら、Aを選択してもBを選択しても、
全部ひっくるめた「出来事」としての価値は同じなのです。
どうやら、どっちが得で損になるかというのは無いように、この世の中は出来ているようなのです。

値段は10倍だけど、洗濯粉を毎回自分で買いに走ってくれる洗濯機を買おうと、
その10分の1の値段で発泡スチロールを割るはめになって突指しようと、
相対的な価値は同じという訳です。

その意味では、今回のこの途方もない発泡スチロール割りにもちゃんと代価があって、
それは、こうして一つ学んだ、という事に加え、

さっき、セブンイレブンで買い物をした時に、
くじ引きで900mlのアクエリアスが一本当たった事です。

非常にたくさんの汗を流したので、私はとても喉が乾いておりました。
ミネラルの類の補給も必要でした。

アクエリアスなんて、それ以上に存在しないほど、
あの時の私にはうってつけの品です。
値段的にもだいたい、私の30分の労働 ー ゴミ袋分 = くらいの品物でしょう。
こうして、きちんとバランスが保たれている世の中だから、
冒頭に書いた悔しさなどは、汗と一緒に簡単に流れてしまいます。

まとめます。

世の中の対価というものは、全部ちゃんとそれ相応についている。
地球が丸いように、どの道を通っても、最後は同じところに辿りつく。全部つながっているから。
道を歩いている本人は全体が見えないから気づかない。
しかし、宇宙から見たらどうか。

私は宇宙飛行士ではないので眺めた事はありませんが、
この経験から学ぶに、
全ての道は、間違いなくローマに通じていることでしょう。

どっちから歩いても、結果は同じ!
その事に、損も得もない!物事に損も得もない!

どうせ歩くなら楽しい方がいいでしょう。
喜んだ方がいいでしょう。
大事なのは、その道をどのような気持ちでもって歩くかで、
その違いこそは、それこそ大きなものなのです。

美しくまとめた風ですが、
冷静に見てこの午後は、とんだお笑い草でした。
# by hayatokaori | 2012-07-09 16:13